漂う廃墟感…桃花台線(ピーチライナー)廃線跡の現在は!?

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日本各地には「ニュータウン」と呼ばれる街が各地に存在します。
高度成長期に深刻な住宅不足を解消するために、新しく開発された市街地です。
「ニュータウン」は鉄道などが通っていない丘陵地などに造成された地域が多く、通勤・通学などの利用による都市部への交通機関が重要視されていました。

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わずか15年間…桃花台新交通桃花台線(ピーチライナー)

愛知県小牧市に位置する「桃花台ニュータウン」は名古屋市のベッドタウンとして造成された「ニュータウン」です。1980年(昭和55年)の入居開始から順調に人口を増やしてきました。

そして住民の足として、1991年(平成3年)3月に 桃花台新交通桃花台線(愛称:ピーチライナー)(小牧 – 桃花台東間)が開業します。
桃花台線は自動運転により専用軌道上をゴムタイヤで走行する新交通システムで建設され、終着の桃花台東駅よりJR中央本線の高蔵寺駅までの延伸も計画されていました。

しかし、開業以来一度も黒字になることなく2006年10月1日に廃止となります。

廃止の原因は予想を下回る乗客数でした。
始発駅の小牧駅は名鉄小牧線に接続するも、当時は名古屋方面へは名古屋市北区の「上飯田駅」までしか通じておらず、アクセス面での大きな欠点がありました。
2003年にようやく名古屋市営地下鉄上飯田線が開業し、「上飯田駅」と名古屋市営地下鉄名城線とつながりましたが、時すでに遅かったようです。

2021年3月現在の桃花台線全7駅の様子をご覧ください。

小牧駅

名鉄小牧線の「小牧駅」と接続していた桃花台線。2021年3月現在、桃花台線の「小牧駅」ではすでに解体作業がはじまっています。

小牧原駅

桃花台線は名鉄小牧線に並走し北上、「小牧原駅」も名鉄小牧線に隣接していました。

東田中駅

国道155号線に沿って廃線跡は続きます。「東田中駅」は国道155号線上にありました。

上末駅

「上末駅」も国道155号線上にありました。

桃花台西駅

廃墟感が漂う「桃花台西駅」。

「桃花台西駅」から「桃花台センター駅」へと向かう廃線跡。地下へと潜っていきます。

桃花台センター駅

「桃花台センター駅」は唯一の地下駅でした。MEGAドン・キホーテUNY桃花台店の裏手には桃花台センター駅の入り口跡。

「桃花台センター駅」を出ると廃線跡は再び地上へと顔を出します。

桃花台東駅

解体が進む「桃花台東」駅。

桃花台線はループ線を回って折り返す仕組みでした。

この先、桃花台線はJR中央本線「高蔵寺駅」まで延伸する予定でした。「高蔵寺駅」まで延伸していれば桃花台線は残っていたでしょうか。

解体作業が進む壮大な廃線跡。今のうちに見ておいたほうが良いかもしれません。

兵庫県の姫路モノレールも桃花台線に似た空にそびえる壮大な廃線跡です。