新橋は鉄道テーマパーク?「線路のない踏切」「旧新橋停車場」…

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日本の鉄道の夜明け

1872年10月14日。
日本最初の鉄道が新橋から横浜間に開通しました。

初代の「新橋駅」は、東京のターミナル駅として利用されていましたが、1914年に「東京駅」ができると、ターミナル駅としての機能は「東京駅」へと変わり、「新橋駅」は電車線の烏森へと移動されました。

旧 新橋停車場

初代の「新橋駅」の場所は「汐留駅」と名を変え、貨物駅として生まれ変わり1987年に廃止されるまで貨物ターミナルとして利用されました。

初代「新橋駅」が、停車場に使われていた当時の遺構が「旧 新橋停車場」とし再現されています。
この「旧 新橋停車場」は、実際にあった場所に建てられているそうで復元にあたっての強いこだわりが感じられます。

裏にまわればはプラットホームと0哩標識(ゼロマイルポスト)も復元されています。

測量の起点となる第一杭が打ち込まれています。そして、約3mの線路が復元されています。

今にも汽車が到着しそうな雰囲気です。

ここでは、常設展示の他にも、2階では期間ごとにテーマを変えて、企画展が開催されています。
こんな貴重な遺構を無料で見学できるのは、とてもありがたいことです。

浜離宮前踏切跡

そして、少し南へ歩くと、そこには踏切があります。
鉄道も走っていないのに?

実はここは廃線跡です。
さきほどの汐留駅から築地市場へとつながる貨物引込み線があった場所です。

築地市場にある東京市場駅からは水産物、青果物などの生鮮食品などが、この貨物引き込み線を通って、汐留駅まで運ばれ、各地へと運ばれていきました。

この貨物引込み線を横断するときにこの踏切の遮断機が下りていたのです。

その後、モータリゼーションの進化により、運送形態は貨物列車輸送からトラックへと変わっていきました。
1987年、「汐留駅」廃止同時に廃線となります。廃線跡は道路に転用されましたが、この「浜離宮踏切」、銀座に踏切があることが大変珍しいということで、この踏切だけが残されているそうです。

都会の真ん中にある一本の踏切。このミスマッチ感がたまりません!

新橋には鉄道の聖地にふさわしいモニュメントが他にもたくさんあります。新橋駅汐留口には「鉄道唱歌の碑」、「D51機関車の動輪」。反対の日比谷口には有名な「SL広場」などがあります。この「SL広場」にあるSL(C11形蒸気機関車)は1日3回、汽笛を鳴らします。

まさに「汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり…」と鉄道唱歌が聞こえてくるようです。
街全体が鉄道のテーマパークですね。