廃線跡の旅、鉄路の旅

宇高連絡船の模型で当時を偲ぶ…宇野港産業振興ビル

その昔、四国への玄関口だった「宇野駅」

JR快速マリンライナーで瀬戸大橋線を渡れば、岡山駅と高松駅の所要時間は約1時間弱。
しかし、瀬戸大橋ができるまでは、岡山県と香川県を行き来するには航路しかありませんでした。
岡山駅から宇野線で港のある宇野駅まで約1時間弱。
そして、宇野港から宇高連絡線で高松駅のある高松港まで約1時間。
電車と船を乗り継ぐ方法が最も一般的でした。
高松駅には、四国各方面へ向かう特急列車や急行列車が待機。
松山、宇和島に向かう特急「しおかぜ」
高知に向かう特急「南風」
徳島に向かう急行「阿波」などが連絡船の到着を待ち構えています。

連絡線が港に着くや否や、乗り継ぐ列車の座席確保のため駆け込む風景は宇高連絡線あるあるの一つでした。

また、宇高連絡線のデッキでは、香川県名物の讃岐うどんが販売されていました。
潮風にふかれながらデッキで食すうどんもこれまた宇高連絡線あるあるでした。

瀬戸大橋線の開通

1988年に児島駅と宇多津駅を結ぶ瀬戸大橋線が開通したことで、宇高連絡線が廃止となりました。
瀬戸大橋線は茶屋町駅までは宇野線を通りますが茶屋町駅で分岐すると南へ一直線。
最短ルートで四国を目指します。
本州と四国を結ぶルートから逸れてしまった宇野駅。
構内の広大な引き込み線は撤去され、駅舎は北側へ移動し、旧駅舎は取り壊されました。
かつての賑わいは過去となり、ひっそりとした終着駅として佇んでいます。

宇野港産業振興ビルで当時を偲ぶ

宇野港産業振興ビルには当時の面影を残すジオラマなどが展示されています。

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