大阪電気軌道長谷線廃線跡を辿り、牡丹で有名な長谷寺へ初瀬詣

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牡丹で有名な長谷寺

牡丹の名所として有名な奈良県桜井市の長谷寺。

長谷寺


創建は奈良時代といわれ、『万葉集』をはじめ『枕草子』『源氏物語』『更級日記』など多くの古典文学にも登場します。

1909年に初瀬軌道が開業

古くから参拝客が多く訪れていたため、鉄道が敷設される時期も早く
1909年(明治42年)に初瀬軌道(桜井駅-初瀬駅)が開業しました。
後に初瀬鉄道、長谷鉄道へと変わり
1928年(昭和3年)に大阪電気軌道へ合併し、大阪電気軌道長谷線となります。
大阪電気軌道の子会社、参宮急行電鉄が桜井駅から伊勢へと向かう路線を建設したため、
平行する大阪電気軌道長谷線の乗客は減少。
1938年(昭和13年)に廃止となりました。

初瀬軌道廃線跡

さて、廃線跡はどうなっているのでしょうか。

桜井駅から長谷駅へと向かう長谷線の廃線跡は、しばらく近鉄大阪線に沿って続きます。

鉄橋台座の残る箇所も見られます。

慈恩寺停留所のあった慈恩寺交差点付近から近鉄大阪線と離れやや北側に進路を変えます。
廃線跡は国道165線と重なります。

桜井駅から5.6km進んだところに初瀬駅がありました。初瀬観光センターのバスターミナル付近が初瀬駅跡です。当時は桜井駅と初瀬駅を約14分で結んでいました。現在は近鉄大阪線が桜井駅-長谷寺駅間を約6分で結んでいます。

初瀬駅跡
初瀬駅跡

現在の長谷寺への最寄駅、近鉄大阪線の長谷寺駅。観光シーズンには多くの観光客で賑わいます。