廃線跡の旅、鉄路の旅

なにわ筋線着工へ!「中之島駅」「西本町駅」の場所は乗り換えに不便!?ルート徹底検証

2031年度(令和13年度)春に開業が予定されているなにわ筋線。「大阪駅」と「JR難波駅」・「新今宮駅」を結ぶ計7.2kmの路線です。この路線の主な目的は、大阪キタから関西国際空港へのアクセス改善です。
なにわ筋線は、JR西日本と南海電鉄の共同運行となり、JR西日本は、「大阪駅」-「関西空港駅」間の所要時間が、現在の64分から44分へと約20分も短縮されます。
そして、南海電鉄では、「大阪駅(梅田駅)」と「関西空港駅」間は乗り換え不要となり所要時間は54分から45分に短縮されます。

国土地理院地図より編集

なにわ筋線によって新設される駅は「中之島駅」「西本町駅」「南海新難波駅」です。

国土地理院地図より編集

なにわ筋線の工事は現在、各所で着々と進められています。

「中之島駅」

なにわ筋線「中之島駅」は、京阪中之島線との乗り換え駅となります。

なにわ筋線中之島駅予定地


現在、京阪「中之島駅」の乗降客は9,560人(2019年)。平行する京阪本線「淀屋橋駅」の乗降客数、110,720人(2019年)の1/10以下と都心部に位置しながら、かなり少ない数字です。

閑散とする中之島駅


京阪「中之島駅」の地下1階部分には、大変長い地下通路がありますが、これは、すでになにわ筋線開業を見越して作られたものです。どの箇所にになにわ筋線の「中之島駅」がつくられても、対応できるようです。

それにしても長い通路です。

中之島駅

地下通路の突き当たりにある扉、この先もなにわ筋線への乗り換えルートになる予定です。

中之島駅

なにわ筋線は深さ40mの地下4階・5階に建設され、京阪中之島線よりもさらに地下になる予定です。

長い通路を通って、さらに地下へ…。乗り換えにかなり時間がかかりそうです。

現在は閑散としている京阪中之島線。なにわ筋線開業は京阪中之島線活性化の大きな起爆剤となるでしょうか。

西本町駅

なにわ筋線「西本町駅」は大阪メトロ中央線と交差しますが、接続駅は設置されない予定です。なにわ筋線「西本町駅」は大阪メトロ中央線「本町駅」と「阿波座駅」の中間に位置しているため、両駅への乗り換えには微妙に距離を感じます。どちらへ行くにも徒歩5分以上はかかると思われます。

大阪メトロ中央線は2025年の関西万博に向けて夢洲方面への延伸が確定しているため、今後さらに需要が高まると思われます。

もしかしたら、「本町駅」-「阿波座駅」間に大阪メトロ中央線「西本町駅」が将来、設置されるかもしれませんね。

大阪メトロ中央線「本町駅」-「阿波座駅」間に駅を設置するには距離が短すぎるかもしれませんが、長堀鶴見緑地線「心斎橋駅」-「西長堀駅」間の「西大橋駅」の例がありますので、可能性はあると思います。

西本町駅
西本町駅

当初、なにわ筋線の途中駅は「福島駅」「西大橋駅」の設置も考えられていたようです。また、南海線は「南海新難波駅」ではなく南海高野線「汐見橋駅」に接続する案もありました。

2017年にルートの概要が決定し、2021年11月より工事が本格的に開始されました。

1980年代より検討されていたなにわ筋線が、紆余曲折の末ようやく実現に向けて動き出します。

関西の鉄道ネットワークの大きな進化。楽しみですね。

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