廃線跡の旅、鉄路の旅

有馬温泉のはずれにある廃線跡!国鉄有馬線は神戸電鉄に負けた?

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国鉄有馬線(有馬鉄道)

兵庫県神戸市北区有馬町にある日本三古湯の温泉のひとつ、有馬温泉。有馬温泉へ向かうにはJR福知山線「三田駅」から神戸電鉄三田線で「有馬口駅」に向かい、有馬線に乗り換えて一駅、「有馬温泉駅」で下車します。

実はJR(国鉄)「三田駅」から直接、有馬温泉に向かう鉄道があったことご存知でしょうか?

開業は1915年。神戸電鉄よりも先に開通、温泉街に乗り入れた初めての鉄道「国鉄有馬線(有馬鉄道)」です。

しかし、1928年、神戸有馬電気鉄道(現・神戸電鉄)湊川駅-有馬温泉駅間の有馬線、三田駅-有馬口駅間の三田線(神戸電鉄三田線)が開業。

神戸有馬電気鉄道の有馬温泉駅は温泉街からも近く、また、有馬温泉駅へは、28分間隔で運転されるようになると、観光客は国鉄有馬線から神戸有馬電気鉄道へと流れていきました。

その後、国鉄有馬線は、不要不急路線として運行休止、その後運転は再開されることはありませんでした。

国鉄有馬線の現役当時は、大阪方面からは直通運転も走り、
「有馬駅」まで約2時間で結んでいたそうです。
もし、今でも現役だったなら、大阪方面からは直通列車が運行されていたかもしれません。

塩田駅跡

国鉄有馬線は、JR三田駅から福知山線としばらく並行しながら走りますが、南西へと分岐すると、塩田八幡宮近くの「塩田駅」へ。今は跡形も残っていません。

「塩田駅」から国鉄有馬線は長尾川に沿って走っていました。

新道場駅跡

国鉄有馬線の痕跡がよくわかる場所が、神戸電鉄「神鉄道場駅」近くにある「新道場駅」跡です。

廃線跡や橋桁が残っています。神戸電鉄「神鉄道場駅(当時の道場川原駅)」ができてからは、客足がぐんと減ったそうです。

さらに南へ進みます。有馬線の築堤が続いています。

有馬鉄道の遺構

中国自動車道の西宮北インターチェンジ近くに、見事な橋梁が残っています。

そして、有馬線は「有馬口駅」へ。「有馬口駅」周辺はバイパスができたため、痕跡は残っていません。しかし、駅跡の近くの「駅前橋」という橋がその面影を残しています。そして、終着「有馬駅」へ。

終着の有馬駅

ここから温泉街へは1km弱あります。
やはり不便ですね。

神戸電鉄「有馬温泉駅」周辺は、国鉄有馬線の「有馬駅」周辺とはうって変わって大賑わいです。

国鉄有馬線の「有馬駅」がもう少し延伸されていれば、
有馬温泉の鉄道図も変わっていたかもしれませんね。

国鉄有馬線の廃線跡を訪れたなら、近くの福知山線廃線跡もおすすめです!

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