1972年3月1日に廃止となった国鉄篠山線。
福知山線の「篠山口駅」から「福住駅」までの17.6kmを結んでいました。
国鉄篠山線が開通するまでは、篠山鉄道が現在の「篠山口駅」と篠山市街地の中心「篠山町駅」を結んでいましたが、国鉄篠山線が開通すると、篠山鉄道は廃線となりました。
さて、国鉄篠山線ですが、篠山鉄道と同じく、福知山線「篠山口駅」から分岐していきました。
しばらく廃線跡はJR福知山線に沿っていきますが、 高架道路手前より東方向にカーブし、進路を東へ変えていきます。
現在の県道大沢新篠山線バイパスが廃線跡です。
「北」交差点
このあたりに「篠山駅」があったそうです。篠山鉄道の「篠山町駅」とは違い、市街地から少し距離があります。
廃線跡付近にレールが残っていました。国鉄篠山線のものでしょうか。気になります。
国鉄篠山線跡は「糯ケ坪(もちがつぼ)」交差点を北東に入ります。
廃線跡は水田に囲まれた農道に転用。まわりには建物はなく、のどかな光景が広がっています。
「八上駅」付近では、2016年にプラレール5000本を敷き、お別れ列車を再現するイベントが行われたそうです。
しばらく進むと廃線跡は国道372号線に。
道路沿いにある篠山市城東公民館には、篠山線を偲ぶ写真や模型などが飾ってありました。
そして、「丹波日置駅」跡を過ぎ、上宿交差点手前で国道372号線を離れ、北東へ。
いかにも廃線跡らしき道を通っていきます。
短いですが、橋桁にレールの1区間がきれいに残っています。
「村雲駅」跡。
しばらく進むと廃線跡は国道173号線へ吸収されます。
終着駅の「福住駅」跡です。
もともと、この篠山線はこの「福住駅」から先の山陰本線「園部駅」を目指して建設されました。しかし、「福住駅」から先は建設されることなく、国鉄篠山線は廃線となってしまいました。
「福住駅」と「園部駅」が結ばれていたなら、篠山線はアーバンネットワークに組み込まれ今でも利用されていたかもしれません。
地元に愛されていたことがよくわかる篠山線廃線跡。ところどころに残された鉄道遺産が往時を偲ばせます。といっても当時の篠山線には乗ったことはありません。一度でいいので乗ってみたかったです。