2004年(平成16年)より街開きの始まった大阪府茨木市・箕面市のニュータウン「彩都」。2007年(平成19年)には大阪モノレール彩都線(国際文化公園都市モノレール線)が「彩都西駅」まで延伸されたことで交通アクセスが格段に向上します。
「彩都」は西部地区、中部地区、東部地区の3エリアに分かれ、大阪モノレールが延伸された「彩都西駅」は西部地区の中心地にあたります。
大阪モノレールはさらに「彩都西駅」から中部地区の「中部駅(仮称)」東部地区の「東センター駅(仮称)」へと延伸する予定でした。
しかし、沿線の開発はなかなか進みませんでした。「彩都」は当初、居住人口50,000人(16,700戸)を予定していましたが、令和3年10月末現在の情報によると、16,755人(5,607世帯)となっています。(彩都 国際文化公園都市 建設推進協議会HPより)
「彩都西駅」以東の延伸は採算が見込めないとの判断により2019年、正式に中止となりました。
「彩都西駅」北東方向には大阪モノレールが建設される予定だった未成線跡が続きます。
この先、大阪モノレールは府道1号線に沿って進む予定でした。
「中部駅(仮称)」の予定地は府道1号線と彩都あかね方面へ向かう道路との丁字路付近だったようです。
「東センター駅(仮称)」建設予定だった「彩都」東部地区は茨木千提寺インターチェンジが近くにあります。また幹線道路は大阪中央環状線や国道171号とも結ばれているため、自動車での移動は便利。住宅開発に代わって物流施設の進出が多く見られます。
東部地区は万博記念公園とともに2025年の大阪・関西万博会場の候補地にも選定されていました。
万博会場には、他に「服部緑地」、「花博記念公園鶴見緑地」、「舞洲」、「大泉緑地」、「りんくう公園+りんくうタウン」の計6ヶ所の候補が上がり、その後「夢洲」が追加されました。結局大阪・関西万博会場に決まったのは「夢洲」でした。
「夢洲」へは万博アクセス線として新線(OTS北港テクノポート線)が延伸予定です。
もし大阪・関西万博会場が「彩都」東部地区に決まっていたなら、大阪モノレール彩都線「彩都西駅」以東の延伸は間違いなく行われていたことでしょう。
大阪モノレール彩都線の延伸は幻となりましたが、大阪モノレール本線の延伸は決定されており、2029年に「門真市駅」-「瓜生堂駅(仮)」の開業が決まっています。