廃線跡の旅、鉄路の旅

近未来の象徴「生駒山宇宙科学館」の記憶を辿る

生駒山宇宙科学館とは!?

1970年代、奈良市内の小学校では、遠足などで生駒山宇宙科学館に行かれた方が多かったのではないでしょうか。
生駒山宇宙科学館の開館は1969年10月3日。
大阪万博が開催される半年前です。
大阪万博のパビリオンの流れを受け継いだような近未来的な生駒山宇宙科学館に、その外観からすでに興奮していたことを覚えています。
館内はプラネタリウムや、宇宙に関する展示物があったように思います。
特に印象に残っていたのが昔の人が考えていた地球の模型でした。
地球は丸く、太陽の周りのを回っていることは今では、小学生でも知っていますが、この「地動説」が唱えられる前は、いろいろな説が考えられていました。
例えば、地球平面説。地球は盤状で平らであり、水平線の先は滝になっているという説。
古代インドでは、大地を数匹の像が支え、その象を巨大な亀が支えていたと考えられていました。
これらのイメージが模型で再現されていたと思います。
地球は丸いと言われてみても、わたしたちは実際に見たことがないため、本当のことはわかりません。
この模型を見たとき、コペルニクスが「地動説」を発表した当時とは逆の衝撃を感じました。
もしかして、地球は平面かもしれない!?
そして、水平線の先には…
館内の暗くて神秘的な空間が、わたしたちにあらゆる想像力をかきたてるのでした。

2016年に解体

未来が詰まった生駒山宇宙科学館。
1997年3月20日、生駒山宇宙科学館を生駒コズミックシアターとしてリニューアルするも
1999年に閉館となってしまいました。
しばらく建物は残っていましたが2016年に解体。

生駒山宇宙科学館跡の今

現在、生駒山宇宙科学館跡は、生駒山上遊園地「いただき」という子供の遊び場になっています。


生駒山上遊園地は、2019年に開園90年を迎え、今でも関西に残る数少ない遊園地として今でも元気に営業しています。
生駒山上遊園地へは、近鉄生駒駅(鳥居前駅)から近鉄生駒ケーブルで生駒山上駅下車すぐです。

鳥居前駅
宝山寺駅で乗り換え
生駒山上駅
生駒山上遊園地

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