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八尾南駅
大阪メトロ谷町線の終着駅「八尾南駅」。駅のつくりや駅前の雰囲気はどことなく空港を思わせます。それもそのはず、「八尾南駅」は八尾空港の最寄駅となっています。
八尾空港は伊丹空港や関西空港と違い定期便の就航はないため、旅行客にはあまり馴染みがありません。主に測量・訓練などの事業用や自家用の小型航空機やヘリコプター用に利用されています。
八尾空港といえば、落語家の桂文珍さんが所有するセスナ機が置いてあることで有名。桂文珍さんは自身のセスナ機を操縦して公演先まで出向かれることもあるそうです。
もし私たちがこの空港を利用するとするならば、民間会社による「遊覧飛行」などがオススメです。関西の上空から観光スポットを見下ろす贅沢な空の旅が楽しめます。
八尾車庫
「八尾南駅」周辺には企業が建ち並んでいますが、商業施設は、わずかにあるのみですので閑散としています。なぜここに大阪メトロの駅ができたのでしょう。
大阪市都心部を走る谷町線内では車庫用地を確保することができず、八尾市に車庫を置かせてもらう代わりに、駅を設置することになったのです。「八尾南駅」の東側には広大な八尾車庫が広がっています。
八尾空港西側跡地
「八尾南駅」北側、八尾空港の西側には広い空き地があります。「八尾空港西側跡地」です。八尾空港のエプロン(駐機場)が廃止されたためにできた土地。しばらく放置されていましたが、2022年(令和4年)頃より、この土地を有効利用するために国と大阪府八尾市、大阪市が再開発計画を本格的に始動、民間事業者の参画を募集されるようです。
「八尾南駅」駅前という好立地に加え、大阪中央環状線も近くに通っているためアクセスには申し分ありません。しかし、空港が近いため、建物の高さ制限があることが予想されます。
謎の構造物
八尾空港西側跡地に、コンクリートでつくられた構造物があります。
八尾空港は1933年(昭和8年)に阪神飛行学校として開港しましたが、第二次世界大戦が始まると陸軍により接収され、大正陸軍飛行場となります。そして、軍事用の飛行機の組み立てや修理・整備などを行う施設として、大正陸軍飛行場の横に大阪航空廠が建設されました。
コンクリートの構造物は、当時使用されていた飛行機の格納庫跡です。
当時の記憶を残す貴重な戦争遺跡です。
八尾空港西側跡地が再開発が実現されると、この貴重な戦争遺跡は撤去されるかもしれません。今後の八尾空港西側跡地の再開発が気になるところです。