廃線跡の旅、鉄路の旅

山の上を走った信貴山急行電鉄、どうやって運んだの?

信貴山へのアクセス

大阪と奈良の境にある聖徳太子ゆかりの地、信貴山。この山において、毘沙門天王のご加護により争いを鎮めることができたため、聖徳太子がこの地に毘沙門天を祀る寺院を創建されました。関西では有数の観光地のひとつとして人気のスポットとなっております。
ここを訪れるには、自動車ですと県道236号線や有料自動車専用道路「信貴山スカイライン」などが便利です。
公共交通機関の場合ですと、奈良方面からはJR・近鉄「王寺」駅からバス、または、近鉄生駒線「信貴山下」駅よりバスを利用します。

「信貴山下」駅からは、かつて東信貴ケーブルが「信貴山」駅まで運行されていましたが、1983年に廃止となっています。

西信貴ケーブル


大阪方面からは、近鉄信貴線「信貴山口」駅より西信貴ケーブル「高安山」駅。「高安山」駅よりバスを利用して「信貴山門」まで行くことができます。

西信貴ケーブル
高安山駅

信貴山電鉄・山上鉄道線廃線跡

「高安山」から「信貴山門」までのバス路線、驚くことに鉄道が走っていたのです。
1930年(昭和5年)に「信貴山口」駅と「高安山」を結ぶケーブルカーと同時に開業した信貴山電鉄・山上鉄道線(後の信貴山急行電鉄)。
1944年(昭和19年)に休止となり、1957年(昭和32年)となりました。

高安山駅には山上線のホームが残っています。

高安山駅ホーム跡

こんな山の上まで電車をどのように運んだのでしょう。看板の写真を見てみるとケーブルカーの軌道の上を人力で運んでいるようです。ケーブルカーに乗ってみるとわかるようにケーブルカーの軌道はなかなかの傾斜がついています。

登るだけでも大変のようですが、登るだけでなく電車を運んだとは…

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