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えちぜん鉄道勝山永平寺線
福井県福井市の「福井駅」から福井県勝山市の「勝山駅」を結ぶえちぜん鉄道勝山永平寺線。
2003年までは京福電気鉄道の越前本線として運営されていましたが、その後えちぜん鉄道に譲渡されました。
この路線、1974年までは「勝山駅」から先、「大野駅」へと線路は伸びていました。
開通当初は九頭竜川に沿うと下荒井付近で方向を変え、赤根川に沿うように山を迂回し、「大野駅」へと向かっていましたが、1924年に下荒井付近から直線で山を抜ける下荒井隧道が完成し、時間短縮を実現させました。
勝山駅-大野駅間の廃止
1960年12月、「南福井駅」と「勝原駅」との間に越美北線が開業。1972年には「九頭竜湖駅」まで延伸します。
越美北線開業により京福電気鉄道越前本線の乗客は減少、1974年に「勝山駅」と「大野駅間」は廃止となってしまいました。
「勝山駅」は旅情感溢れる駅舎となっています。勝山市には有名な恐竜博物館があり、駅前にも恐竜が飾られています。
「テキ6」という電気機関車が保存されています。現在でも動かすことのできる動態保存となっており、旅客会社で所有する動態可能な電気機関車では日本最古のものだそうです。
この先「大野駅」まで線路は続いていました。
下荒井隧道
下荒井隧道の中は狭くなっています。列車がギリギリ通れるサイズです。通過できる車両が限られていたようで、勝山駅に保存されていた電気機関車「テキ6」では通れそうにもありません。
越美北線をくぐる
大野駅跡
京福越前本線の大野駅跡は写真右奥の福井銀行のあたりです。
大野城の城下町、大野市は北陸の小京都と呼ばれ歴史情緒があふれています。恐竜のまち「勝山」とセットで観光されることをおすすめします。
廃線となった「勝山駅」-「越前大野駅」間には現在、京福バスが運行されています。所要時間は約30分。恐竜時代や戦国時代など歴史観光の宝庫「大野・勝山エリア」を訪れた際には、ぜひ廃線跡も偲んでみてください。