1889年(明治22年)、関西鉄道によって「草津駅」と「三雲駅」間にが鉄道が敷設されました。
翌年には「三雲駅」から三重県の「柘植駅」まで延伸され、現在の「草津線」の形ができあがります。
その後「柘植駅」-「四日市駅」間も開業され、関西と名古屋を結ぶ重要な路線としての役割を果たすようになります。
かつては優等列車も多く走っていました。
「京都駅」-「名古屋駅」間は、「米原駅」経由よりも「草津線」経由の方が距離が若干短いため東海道本線のバイパス代わりに利用されていたようです。また近鉄特急網が整備される前は、関西と伊勢を結ぶ直通列車も「草津線」経由で運行されていました。
東海道新幹線の開通や、近鉄特急により「草津線」は、普通列車のみが走るローカル色の濃い路線となりました。
草津線は「甲賀流」忍者で有名な甲賀の里を通り、伊賀忍者の伊賀市にある「柘植駅」を結ぶため、2017年(平成29年)2月より忍者をモチーフとしたデザインのラッピング列車“SHINOBI-TRAIN”が運行されています。
世を忍ぶ列車のため、運行ダイヤも未公開。
そのミステリアスな雰囲気と渋いデザインが大人気!
偶然に出会えたわたしは超ラッキー!?
残念なことに運行期間は2021年6月30日まで。もったいないですね。「草津線」の看板列車としてぜひ残してほしいものです。
さて、草津線にも廃線があることをご存知でしょうか。
1969年(昭和44年)に「草津駅」と「手原駅」間が高架化されたため、廃止となった区間です。
「草津駅」付近の東海道本線と旧草津線の分岐地点には草津線用蒸気機関車の転車台・給炭所・給水塔の設備があったそうです。
廃線跡はほとんど道路に転用されています。
東海道新幹線の高架付近で「草津線」の旧線と新線が合流します。
このあたりに東海道新幹線「南びわ湖駅」が作られ、それに伴い「草津線」に接続駅が建設される予定でした。
「南びわ湖駅」の建設は中止となりましたが、大阪・京都のベッドタウンとして人口拡大中の「草津線」沿線。「新駅」建設の計画は沿線各所に残っているようです。