京都競馬場改修工事でグランドスワンの跡形なく…京阪「淀駅」と競馬場、発展の歴史

スポンサーリンク
スポンサーリンク

京都市伏見区の南西端に位置する淀は、宇治川、桂川、旧木津川の合流点にあったため水運の要所として栄え、戦国時代には淀城が築かれるなど軍事上の重要な場所でもありました。

鉄道の誕生とともに水運は衰退しますが、1910年(明治43年)京阪本線と同時に「淀駅」が開通すると宅地開発が進みます。
「淀駅」の東側は、かつて巨椋池という大きな池があり、低湿地が広がっていました。
1925年(大正14年)、低湿地の広大な土地を活用し「京都競馬場」が誕生します。コース内側に広がる池は、低湿地だった時の名残のようです。

大阪-京都間に位置し、アクセス至便となった「京都競馬場」。1929年(昭和4年)の秋の6日間の開催で当時の競馬場で日本一の売上を上げました。

京都競馬場

競馬人口の増加とともに、競馬開催日には「淀駅」周辺では交通渋滞が発生、周辺では競馬場来場者によるマナー違反などが問題となりました。

そこで地上駅だった「淀駅」の高架化工事が始まります。2009年(平成21年)に下り線、2011年(平成23年)に上り線を高架化が完了し、立派な駅舎に生まれ変わりました。

淀駅

踏切渋滞は解消、「淀駅」と「京都競馬場」は連絡歩道橋で結ばれ、環境が大きく改善されました。

地上駅だった場所は、淀城址の旧本丸南東部。


新駅は出町柳方面へ約300m移動されたため、人通りの減った旧駅跡はやや寂れた感があります。


さて、「京都競馬場」ですが、2020年2月から2024年3月まで改装工事が行われています。
競馬開催も2020年11月から2023年3月まで間休止されます。
工事は、現在順調に進んでおり、築39年だった地上7階建のメインスタンド、グランドスワンが跡形もなく綺麗に取り壊されています。(2021年8月現在)。
1999年(平成11年)に完成されたビッグスワンだけがポツリと残っています。

京都競馬場 ビッグスワン
京都競馬場 グランドスワン跡
京都競馬場 グランドスワン跡


ビッグスワンはまだ新しいため取り壊しは行われず、内装・設備等のみの改修となります。

今世間ではスマートフォン・パソコン向けゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」、通称「ウマ娘」のヒットにより、競馬ファンが大増加しているようです。

「京都競馬場」リニュアールを待ち望む競馬ファンの皆さん、あともう少しの我慢ですよ!