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名鉄美濃町線の廃止
岐阜市の「徹明町(てつめいちょう)駅」から美濃市の「美濃駅」間のおよそ25kmを結んでいた名鉄美濃町線。
「新関駅」以北は長良川鉄道越美南線と並行するように走っていました。
モータリゼーションの進展により乗客が減少したため、1999年(平成11年)に、長良川鉄道越美南線の並行区間である「新関駅」-「美濃駅」間が廃止となりました。
その代わりに「新関駅」と長良川鉄道越美南線の「関駅」を結ぶ新線が敷設され、名鉄美濃町線と長良川鉄道越美南線との乗り換えが便利になりました。
しかし、その後も美濃町線の乗客は減少し、2005年(平成17年)には残りの区間も廃止となってしまいました。
廃線跡は道路の拡幅などで消えている箇所もありますが、ところどころに面影が残っているようです。
名鉄美濃町線の廃線跡
琴塚駅
「琴塚駅」は国道156号線の北側にあります。まだホームと柵が残されており、当時の面影を偲ばせます。この付近で美濃町線は大きく弧を描き、進路は北へと向かいます。
岩田駅
岩田坂を登ると「岩田駅」がありました。周辺は宅地化が進んでいます。
神光駅
この駅の東側には、美濃町線に並行する長良川鉄道越美南線「関下有知駅(せきしもうちえき)」があります。
松森駅
1999年(平成11年)3月31日、美濃町線「松森駅」が廃止となった翌日の4月1日、代替駅として並行する長良川鉄道に「松森駅」が開業しました。
美濃町線「松森駅」にはホームの跡が残っていました。
美濃町駅舎
終点、「美濃駅」。
駅舎やホーム、そして電車が保存されています。
今にも動き出しそうな雰囲気に廃線であることを忘れてしまいそうです。
「美濃駅」は鉄道遺産としの顔を持つ一方、ある芸能人の博物館のような側面を持っています。
その方はとは、歌手の野口五郎さんです。
西城秀樹さん・郷ひろみさんと共に新御三家と呼ばれたトップアイドルの野口五郎さんは、ここ岐阜県美濃市出身です。
駅舎横には野口五郎さんのヒット曲「私鉄沿線」の歌碑が建てらています。
この曲の作曲は野口五郎さんのお兄さん。
累計売上120万枚のミリオンセラーを記録しています。
美濃市は「うだつのあがる町並み」として有名で、その景観の美しさから訪れる観光客も後を絶ちません。
「美濃駅」跡訪問は、野口五郎さんのファンの方なら、満足度もひとしおでしょう。