有馬温泉の「炭酸せんべい」や川西市平野(兵庫県川辺郡多田村字平野)発祥の「三ツ矢サイダー」など兵庫県と炭酸の結びつきは非常に強く、このあたりの地形が炭酸泉に大きく関係しているようです。
若者に人気の炭酸水「ウィルキンソン」も兵庫県宝塚市が発祥です。
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1989年(明治22年)、イギリス人のジョン・クリフォード・ウィルキンソン氏が偶然、宝塚で天然の炭酸泉源を発見、翌年の1990年(明治23年)に宝塚に工場を設立し、販売をはじめました。
これが「ウィルキンソン」の歴史のはじまりです。
当初のブランドは仁王印ウォーターでした。
1904年(明治37年)にブランド名は「ウヰルキンソン・タンサン」と改められ、翌年の1905年(明治38年)頃に生産工場を生瀬に移転します。
↓ウィルキンソン宝塚工場跡
「宝塚駅」と「生瀬駅」の間に「惣川駅」が開業します。
「惣川駅」はウヰルキンソンの工場より生瀬橋を渡ったところに位置し、
炭酸水の輸送だけでなく旅客扱いも行っていたようです。
↓惣川駅跡
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1951年(昭和26年)からウヰルキンソンは朝日麦酒から販売されることとなり、1983年(昭和58年)にはアサヒビール傘下となります。
そして、平成へと年号が変わると「ウヰルキンソン」も「ウィルキンソン」表記となりました。
しかし翌年、ウィルキンソンの工場は明石へと移転し、宝塚工場は閉鎖。
工場跡には現在マンションが建てられています。
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ウィルキンソン・タンサン株式会社宝塚工場跡マンションの横に「ウヰルキンソン記念館」が建てられています。
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ウヰルキンソン記念館前の自動販売機にはもちろん「ウィルキンソン」の炭酸水も!
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「惣川駅」は「宝塚駅」構内へと組み込まれ廃駅となりましたが、「惣川駅」跡付近から分岐する短い引込み線の廃線跡が現在も残っています。
![](https://jidolmagazine.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_3367-1024x768.jpg)
![](https://jidolmagazine.com/wp-content/uploads/2021/05/IMG_3359-1024x768.jpg)
この引込み線は、ウィルキンソンの運搬ではなく、砕石の運搬用に使用されていたようです。線路のバラスト用に砕かれた石をここから積み出し運搬していました。言うなれば二代目「惣川駅(貨物駅)」ということでしょうか?
2011年頃のストリートビューを確認してみると砕石運搬の設備が写っていました。
もう少し早く来ていたら見ることができたかもしれないと思うと残念でたまりません。
しかし、兵庫県が炭酸の聖地とは知りませんでした…