家具・インテリアの大型店「IKEA鶴浜」や「東京インテリア家具大阪本店」があり、週末には家族連れやカップルで賑わう大阪府大阪市大正区鶴町。鉄道駅からかなり離れている場所にあるため、買い物客は自家用車の利用がほとんどです。
大阪市大正区は、北端にJR大阪環状線、大阪メトロ長堀鶴見緑地線の「大正駅」が通っていますが、「大正駅」の南側は鉄道空白地帯となっています。
現在は、他の区に比べて鉄道との関わりの薄い大正区ですが、大正時代から1967年(昭和42年)までは大阪市電が通っていました。大正区は埋立地で川と運河に囲まれているため浸水が多く、大阪市電も水害を被ることがありましたので、土地のカサ上げ等により高潮や洪水対策がなされました。大阪市電廃止後は道路が拡幅され、大阪市営バス(現・大阪シティバス)にその役割が受け継がれました。
1990年(平成2年)に「京橋駅」 -「鶴見緑地駅」間を開業した大阪市営地下鉄鶴見緑地線(現・大阪メトロ長堀鶴見緑地線)。「大正駅」まで延伸されたのが1997年(平成9年)のことでした。大阪メトロ長堀鶴見緑地線はさらに南、鶴町方面への延伸が計画されていましたが、採算が取れないなどの理由で計画は停滞しています。
大阪メトロ長堀鶴見緑地線の延伸計画はあるのでしょうか。「IKEA鶴浜」「東京インテリア家具大阪本店」の横に広大な空き地があります。大阪メトロ長堀鶴見緑地線が延伸されることを見越して用意された鉄道車両車庫用の土地です。しかし、2020年の建設ニュースによりますとその用途が変更されたとのことです。
大阪市は、鶴浜地区(大阪市大正区)に所有するB地区6・7㌶を対象に、商業・業務機能や交流機能などが導入できるように地区計画を変更する。従来は地下鉄の車庫として整備する予定だった。2月14日まで変更案を縦覧し、都市計画審議会を経て、事業に着手する。(建設ニュースより引用)
鉄道車両車庫用の土地には今後、商業施設が建設されるのでしょうか?
大阪メトロ長堀鶴見緑地線の「大正駅」から南への延伸の望みはますます薄くなりそうです。ちなみに大阪メトロ長堀鶴見緑地線「門真南駅」から「交野」方面への延伸も計画されていましたが、こちらも進展なし。道のりは遠いようです。
大阪メトロ長堀鶴見緑地線は沿線に心斎橋、京セラドーム大阪、大阪ビジネスパークなどがあり、大阪市民や観光客の足としてその役割を十分果たしています。延伸されればもっと便利になるように思えますが…。